今年の夏に実施した創業塾の法務を担当させていただいた縁で、ホームページの表示(法律など)を中心としたフォローアップセミナーの講師をさせていただくことになりました。
あわせて、私のWEB知識やホームページ作成の経験を活かした「WEBによる情報発信や集客できるホームページの作り方」についてもお話させていただきましたので、セミナーの概要をレポートします。
本来は2時間の内容ですが、1時間に凝縮してお伝えさせていただきましたので、情報量が多かったかもしれませんが、ひととおりのポイントを列挙しましたので、しっかり自分のホームページにアウトプットして検証していただきたいと思います。
私が担当した第1部は3部構成になっています。
- 信頼されるホームページ
- 集客できるホームページ
- WEBによる情報発信
- ホームページ作成費用
信頼されるホームページ
信頼されるホームページかどうかを確認する方法は意外と簡単です。
自分自身が「消費者=買う立場」で、自分のホームページを見たときに、信頼できる表示になっているかどうか、商品やサービスを買いたいと思うホームページになっているかというのをセルフチェックすることです。
「アロマサロン」の2つのホームページを例にあげて、「運営者情報が一部非公開できちんと書かれていないホームページ」と「運営者情報がきちんと書かれているホームページ」とを比較して、あなたが「消費者だったら、どちらのお店を利用したいですか?」を選んでいただきました。当然、全員一致ですね。
しかし、「自分が事業者なら、どちらの表示をしますか?」という問いかけに対して、個人情報を出したくないなどの理由で、「運営者情報が一部非公開できちんと書かれていないホームページ」の表示をしたいと考えるのです。実際に、そのようなホームページをよく見かけます。
つまり、消費者から選ばれないお店を自ら選択しているという矛盾が生じているのです。
なぜ、そうなるのかを心理的に考えてみました。そして、信頼されるホームページを作るための要素について具体的な表示を例にあげてお伝えしました。
「法律を守っていない」ということは問題には違いありませんが、それだけではなく、きちんと表示をすることで、信用できないホームページと思われて離脱してしまうという「機会ロス」を減らすことができ、売上向上に貢献します。とても「もったいない」ということです。
集客できるホームページ・WEBによる情報発信
情報発信の基本的な知識として、ホームページとブログの違いや、トリプルメディア(ペイドメディア、アーンドメディア、オウンドメディア)の違いと使い方をお伝えしました。
さらに、「アメブロ」「フェイスブック」「ワードプレス」のメリットとデメリットについて具体的にポイントをお話しました。
「アメブロ」「フェイスブック」のデメリットは克服することができませんが、「ワードプレス」のデメリットは克服することができるというのが大きな特徴です。
特に、無料ブログサービスの広告表示は、ライバル事業者の広告表示の可能性もあることや、質の悪い広告によるブランド価値の毀損を招きますので、注意が必要です。少なくとも、広告表示を消すプランに変更することをおすすめします。また、アメブロはそもそも商用禁止ですね。
また、ページのレイアウト(ワイヤーフレーム)、WEBサイトのピラミッド構成と内部リンク、SEO対策、SSL通信など、集客するために必要な要素について解説しました。
ホームページ作成費用
最後に、実際にWEBサイトを作りたいとなったときの費用について、具体的な金額を例に出して、外注する場合と自分で作る場合について比較しました。結構、ホームページの外注費はブラックボックス的です。
アメブロやJimdoは無料ですが、ビジネスで使用するときには広告表示や機能制限が解除される有料版をおすすめします。ただし、月に1000円ほど費用がかかります。実はレンタルサーバーを借りて独自ドメインを取得した場合の費用のほうが安くなるという事実もあるのです。メールアドレスを無限に取得できるので、信頼される独自ドメインのメールを使うという目的で取得するという考え方もあります。
ワードプレス(WORDPRESS)は初期の設定やカスタマイズに少しハードルがあって、そこをクリアすれば、オウンドメディアとしての威力を発揮することになりますので、私は長い目で見て費用的にもワードプレスをおすすめしています。
まとめ
「アメブロ」や「Jimdo」などの無料サービスを使って、お手軽に「0円」スタートする方法もあると思いますが、無料サービスはビジネスにとってデメリットがたくさんあります。一旦、創業してビジネスをスタートさせると、ホームページをやりかえる作業は非常に手間ひまが必要です。忙しくて手が出せずに、不完全なまま続けてしまうことも少なくありません。
スタートする段階で、お客さまから選ばれる要素を備えておくことが重要です。法令遵守や集客、情報蓄積、ブランディング化を意識した設計をしておくことで、WEBによる情報発信が威力を発揮し、ビジネスを成功に導く可能性が高まります。
受講者の感想
- 景品表示法や特定商取引法の話を詳しく聞きたいと思いました
- 法的に関係する記載事項等、考えていなかったことが分かり、役立ちました。
- ホームページ作りには、お客様の目線でということが大切だとすごく感じました。
- 非常に聞きやすく、どの種類がどのようなメリット・デメリットがあるかなど具体的にわかりやすかった。
- ワードプレスを使ってホームページを作ろうと考えていたので、導入としていろいろお話を聞くことができて良かったです。具体的にワードプレスを使ってのホームページ講座を受けたいです。
- パワーポイントを上手く使っていて、分かりやすい(ビジュアルに)説明でした。次の講義が大変楽しみです。
- とても分かりやすくもっと知りたくなる話し方、内容でした。
- もっとくわしくお聞きしたかったです。
以上がセミナーのレポートです。
WEB情報発信セミナー
WEB情報発信セミナー
「信頼されるホームページの作り方」「集客できるホームページの作り方」
(120分~150分)
- 今回のセミナーの内容を、もう少し掘り下げてお話します。
- 商工会議所、起業家支援施設、創業塾、創業塾フォローアップセミナー、各種勉強会での講師依頼をお受けします。
お問合せフォーム等からご連絡ください。 - 自主開催でのセミナーも予定していますので、参加希望の方はメッセージをください。
- あわせて、事業者からの個別相談もお受けしています。
- 個人主催での「ワードプレス講座」の開講に向けて準備中です。
投稿者プロフィール
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◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)
◆WEB情報発信の専門家(ITコーディネーター)
ワードプレスによるホームページ制作支援・WEB情報発信支援
WEB情報発信セミナーなどWEB関係は趣味から発展した専門分野
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