JARO広告研究セミナー「新任者のための広告法務基礎講座」(2015/4/10)

日本広告審査機構、JAROといえばご存知かもしれませんが、JAROが主催するセミナーに参加しました。景品表示法を含めた広告法務に関する基礎的なセミナーで、大企業(電通)の法務担当の弁護士の先生がどんなセミナーをするのか参考にしようと思い、参加しました。また、広告法務の全体像も学びたいという目的もありました。

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JARO(http://www.jaro.or.jp/
案内文:http://www.jaro.or.jp/kigyou/seminar/data/20150415kouzaG.pdf

第一部 広告放棄の概要「景品表示法、知的財産権」

全般的に感じたのは、大企業がテレビ・ラジオ・雑誌などの広告を製作することを想定した知的財産権を中心とした内容でした。さらに、セールスプロモーションとして景品規制について詳しい説明がありました。

  • 広告に使用する素材である「写真」「イラスト」キャッチコピー」「被写体」などに著作権やパブリシティ権があり、許諾が必要である。特に音楽の場合は権利処理が複雑である
  • 著作権では、複製権があるが少しでも改変すると二次的著作物になり同一性保持の問題がある。また、カタログに使用した写真の背景の写りこみも裁判等になっている。
  • キャッチコピーなどの短い言葉も著作権が認められるが、類似のものが侵害に当たるのかの裁判で否定された事例がある。
  • モナリザの絵画など著作権の切れたものを自由に使用できるのかといえば所有者の関係もあり実務上難しいものがある。
  • 肖像権はそれ自体の法律はないが、憲法や民法の積み重ねがある。タレントや有名人の声などの属性の一部を利用することがパブリシティ権の侵害になるかグレーゾーンもある。人間以外の動物・モノ・建物などもグレーゾーンだが顧客をひきつける力があるのでは?
  • 一般人が写真の背景に写りこむのが問題になっており、ぼやかしたり、エキストラを使って撮りなおしたりする。使う場合は同意書をもらっておく。
  • 商標権を侵害していれば商品回収等のコストが必要になるので注意が必要。
  • 景品表示法の不当表示は思ったよりもあっさりした解説で、不当表示や不実証広告規制と公正競争規約について紹介
  • プレミアムキャンペーンに関する規制
    セールスプロモーション(景品キャンペーン)では景品表示法の景品規制について具体的なキャンペーンを例にして上限金額や総額の規制の解説がありました。さすが広告業界ですね。

第二部 JAROの審査概況と事例「医薬品医療機器等法、特定商取引法」

JAROの審査担当者から、最近の処理件数の報告があり、その後、医薬品医療機器等法(旧薬事法)と特定商取引法のに抵触する事例として、健康食品・美容関連の実際の表示の解説がありました。アフィリエイトでの表示の問題にも言及されていました。

感想

そこそこの企業でそこそこに広告業務をしている担当者向けの内容で、教科書的にうまくまとめられていました。法務が初めての人には難しかったのではと思います。広告法務の全体像を学ぶ目的は達成できましたので、大企業の広告法務の考え方が少し理解できました。

私のセミナーとはまったく色が異なるという感じです。そこを差別化ポイントとしてやっていきたいです。

企業研修・セミナー承ります

景品表示法の改正により、表示にかかわる従業員は、景品表示法を理解しておく必要があります。法務が初めてでもわかりやすく、バラエティ番組をみてるような雰囲気で景品表示法等の法律を解説します。