バランス理論を使ったクレーム対応のスキル(後編)(CSビアバッシュ大阪 Vol.18 ライトニングトーク )レポート(2019/1/18)

CSBBO Vol.18 ~関西でCSの横つながり始めてみませんか?~

エックスサーバー・さくらインターネット・ファーストサーバの3社共催で「CSビアバッシュ大阪」というCS担当者の交流会が毎月開催されています。ビアバッシュということでお酒を飲みながら緩く交流するというイベントです。

今回、5分間のLT枠が3枠用意され、すでに埋まっていましたが、開催前日時点で1枠にキャンセルが出ていたので、登壇することにしました。前回の続きの後編になります。

前回のレポート…バランス理論を使ったクレーム対応のスキル(前編)(CSビアバッシュ大阪 Vol.17 ライトニングトーク )レポート(2018/12/20)

主催者のレポートはこちらです(さくらのナレッジ)・・・公開されたらリンクを掲載します。

冒頭で前回の復習をしました

前編を聞いていない参加者もいるので、短い持ち時間の最初にざっくり復習しました。参考までに復習に使用したスライド5枚をアップしておきます。スライドシェアには含まれていませんので、前編のスライドシェアおよびレポートを参照してください。

スライドシェアで公開「CS Beer Bash OSAKA Vol.18 【LT】 バランス理論を使ったクレーム対応のスキル(後編)」

「CS Beer Bash OSAKA Vol.18 【LT】 バランス理論を使ったクレーム対応のスキル(後編)」の概要

前回の続きです。読んでいない方は前編のレポートをお読みください。

前回のレポート…バランス理論を使ったクレーム対応のスキル(前編)(CSビアバッシュ大阪 Vol.17 ライトニングトーク )レポート(2018/12/20)

クレーム対応のポイント

  • クレーム対応にあたっては、相手が話している内容を整理する必要があります。
  • そのポイントとして、相手の主張を「事実」と「感情」に分けます。
  • 事実は変わらないものです。誰が対応しようと事実は1つです。
  • ところが感情は人によって異なります。めっちゃ起こっている人もいれば、しゃーないなあという人もいます。
  • まず、相手の話を聞き取りながら、整理していきます。
  • さきほどのバランス理論で安定させるためには、事実を変えればいいのですが、事実を変えることはできません。
  • そこで、感情を代えてバランスをとるという方法があります。

感情で共感する(消費者センターの場合)

  • 前編で解説しましたが、バランス理論におけるクレーム対応の三者の関係について、消費者センターでのクレームの三者の関係で考えます。
  • 消費者が事業者に対してマイナスの状態で始まりますが、消費者センターが調査して問題がなかった、つまりプラスだった場合に、それを説明した結果、 消費者が消費者センターにどんな気持ちになるでしょうか?
  • マイナスの状態になると、マイナス×プラス×マイナス=プラスとなり心理的に安定してくるのです。
  • マイナスの感情は時には攻撃的になり、相談員の人格にまで言及することがあります。
  • 消費者と消費者センターの関係を良好なプラスにするのなら、消費者センターと事業者のマイナスの関係をプラスに変える必要があります。しかし、先に解説したように、事実を変えることはできません。
  • 実は、これを解決するスキルがあります。
  • 「事実」を変えることができないのなら、変えることのできる「感情」をプラスに変えるのです。
  • 具体的には、『事業者に対して「マイナス」な感情はよくわかる。私でも、当事者になれば、そう思うかもしれません。』マイナスの感情に共感することで、消費者センターと事業者の関係をマイナスからプラスに変えるのです。そうすると、マイナス×マイナスとなり、残った消費者と相談者の関係はプラスになる、つまり、「分かってくれた」となるのです。
  • クレームのプロセスの中で、「気持ちが納得いかない」という主張を聞いたことがあると思います。バランス理論を感情にフォーカスすることで納得してもらうという方法です。
  • もちろん、表面的な共感は相手に見透かされてしまいます。本当に共感することが必要であり、感情のどの部分を共感すればいいのかを判断することが重要です。
  • ポイントが2つあります。1つは相手が消費者センターにマイナスの感情を持つ前のできるだけ早い段階で、共感によるプラスに持っていくことです。もう1つは、共通の敵を作ることで、より共感が強まります。共通の敵の例として、法制度などです。さらに、法制の問題点を国に要望しておきますと付け加えれば、なお、良い共感になります。ちなみに、 実現するかどうかは別として、消費者センターから国に要望することは可能であり、わりとよく要望しています。

感情で共感する(事業者の場合)

  • 同じように事業者の場合は、お客様が商品・サービスに不満を持って、事業者、窓口は皆様のCS担当部門になると思いますが、クレームを申し出ます。
  • 社内調査の結果問題がないとなった場合に、お客様に説明しますが、先ほどの消費者センターの場合と同じように、CSに対してマイナスの感情を持つと心理的に安定した状態になります。したがって、攻撃的になってくることもあります。
  • 消費者センターの場合と同じように感情で共感するのですが、消費者センターの場合と違い、共通の敵が「自社の商品・サービス」なので、何に対して共感するのかが難しいです。自社を否定することになりますから。
  • よくあるパターンとして、現時点では対応が難しいとしつつも、改善の余地があることを伝えます。個人的な見解を伝えるのは責任問題にも発展しかねませんが、そこをうまく考えるのが経験になります。そして、改善要望を責任をもって上に伝えると回答し、実際に改善できるかどうかは別として、改善を要望するのです。

まとめ

  • 両事例とも、その後の経過をあえて伝える必要はありません。なかなか改善することは難しいですので。もし喜ばしい改善があれば伝えることも可能ですが、新たな突込みが入るとややこしくなるので、基本的には対応を継続せず終了しておきます。
  • 気持ちを分かってくれたという共感を共有できれば、その場で終了することが多いと思います。
  • このように、バランス理論を事実ではなく感情の視点で考えることによって、良好な関係になることが可能です。
  • 感情に共感するタイミングや共通の敵を何に設定するのかというのは、やはり経験がものを言います。
  • カスタマーサポートを担当することになった場合に、このようなスキルをあらかじめ研修等で学んでおくと、トラブル回避だけでなく、スキルアップにもつながりますので、ぜひ、活用していただきたいと思います。

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