景品表示法の改正 その2(事業者に表示の管理責任義務)

今年の6月に景品表示法が改正されました。一部積み残しのあった課徴金制度も11/19に成立しました。

改正された背景には、レストランや食品産地の偽装表示が相次ぎ、事業者の法令遵守(コンプライアンス)の欠如があげられています。

小規模事業者にとっても、法令遵守(コンプライアンス)は、手が回らないからといって、無視できないレベルになってきたのかもしれませんね。

課徴金以外の改正事項は6月にすでに成立しており12月1日施行となっています。

その中で注目すべきことは、『事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置』という条項が追加されたことで、事業者は不当表示が行われないような体制を構築しなさいとなりました。そのための具体的な指針が、11/14に示されました。

事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置

背景(消費者庁資料より抜粋)

【事業者のコンプライアンス意識の欠如】
・事業者による表示の重要性の意識、コンプライアンス(法令・社会規範の遵守)意識が欠如。
・事業者内部の表示に関する管理責任体制が不明確である。

【景品表示法の趣旨・内容の不徹底】
・過去に同様の不正事案が発生しているにもかかわらず、景品表示法の趣旨・内容が十分に周知徹底されていない。
・景品表示法の禁止対象に関する具体的なルールが不明確。

⇒事業者のコンプライアンス意識の確立と景品表示法の周知徹底等

景品表示法の改正
(1)事業者の表示管理体制の強化
◎食品表示等に関するコンプライアンス強化のため、事業者の表示管理体制を明確化

⇒「日本の食」に対する国内外の消費者の信頼を回復

事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置についての指針

「不当景品類及び不当表示防止法第7条第2項の規定に基づく「事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置についての指針」です。
その指針では、「景品表示法の考え方を従業員に周知する」ことや、「知識を得るために教育研修をする」こと、「表示等を管理する担当者を定め、社内に周知する方法を確立する」ことなどがあげられています。

事業者が講ずべき表示等の管理上の措置の内容

表示等の管理上の措置として、事業者は、その規模や業態、取り扱う商品又は役務の内容等に応じ、必要かつ適切な範囲で、次に示す事項に沿うような具体的な措置を講ずる必要があります。

  1. 景品表示法の考え方の周知・啓発
  2. 法令遵守の方針等の明確化
  3. 表示等に関する情報の確認
  4. 表示等に関する情報の共有
  5. 表示等を管理するための担当者等を定めること
  6. 表示等の根拠となる情報を事後的に確認するために必要な措置を採ること
  7. 不当な表示等が明らかになった場合における迅速かつ適切な対応

1から7までに示す事項に沿うような具体的な措置は、事業者の規模や業態、取り扱う商品又は役務の内容等に応じて、事業者自らが設定します。

そんなの小規模は関係ないだろうと思うかもしれませんが、指針の中で、「個人事業主等の小規模事業者やその他の中小企業者においては」と、あえて、説明が追加されており、大企業ほどではないにしても、その規模に応じて同等の対応をしなければならないとされています。それぞれ、どのようにすればいいのかも指針に示されています。

今後、ますます小規模事業者に求められる法務対応の責任は大きくなってきますね。
私の消費者法入門セミナーでも「景品表示法の不当表示」の話はしていますが、ニーズがあれば、今回の改正事項を含めた景品表示法について網羅的に学ぶ入門セミナーをすることも考えています。

【参照】
消費者庁HP
ホーム > 表示対策課 > 改正景品表示法に基づく政令・指針専用ページ
http://www.caa.go.jp/representation/keihyo/guidelines.html

指針について
平成26年11月14日
別紙2(「事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置についての指針」)
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/141114premiums_5.pdf

改正景品表示法に係る指針等の説明会
説明会資料
資料1[PDF:2MB]
資料2[PDF:1MB]
資料3[PDF:450KB]
参考資料[PDF:4MB]

景品表示法の改正 その1(不当表示に課徴金)もご覧ください。