【消費者法務通信】新たな食品表示制度に関する企業研修で持参していただいた「お土産」の表示ラベルの製造所が地元ではない工場だったという興味深い結果になりました(2019年7月12日号)

消費者法務コンサルタントの赤松です。

先日、食品表示についての企業研修の講師をしました。
食品表示についてはラベルを新しくしなければならないぐらいの新しい表示制度に変わりましたが、5年間の猶予期間がありました。
猶予期間なんてあっという間で、完全施行の2020年4月1日まで8か月を切りました。

スーパーで表示を確認してみると、まだまだ新しい表示に対応できているとはいいがたいのですが、中小企業も含めて期限までに対応できるのかが、気になるぐらい今年度の最大の落とし穴になるかもしれません。

研修では受講者に食品表示のラベルを持参するように依頼していました。新しい表示についての解説をしつつ、持参した表示ラベルが新しい制度に対応しているかどうかをチェックしてもらいました。
研修の最大の目標は、新旧の表示を見分けるスキルを身につけることです。

その中でもF県のイチゴ大福のお土産を持ってきたいただいた受講者がいました。しかも、新しい制度の表示に対応していました。お土産品なので地元でつくっているのかなと製造所を見てみると、販売者がF県になっていますが、製造所は固有記号表示になっていました。

新しい表示制度では、製造所が1か所の工場の場合は製造所を販売者表示に並べて表示することになりますが、複数の工場で製造している場合は固有記号で表示できることになっています。新しい固有記号は記号の前に「+(プラス)」がついており、厚生労働省のホームページのデータベースから製造所が検索できるようになっています。

そこで、その場でデータベースを検索してみたところ、製造所はK県でした。確かにK県はイチゴの産地ですね。F県もイチゴの産地ですが、どこのイチゴを使ったのか気になります。新幹線を使っても3時間はかかるぐらい離れていますね。

今回のように固有記号の場合はデータベースを調べるというひと手間が必要ですが、そのまま表示されていた場合は製造所がすぐにわかることになります。
すると、お土産が地元ではない場所で製造されていることがわかってしまい、お土産にしていいのか?という疑問がわいたりするんですよね。
「〇〇へ行ってきましたクッキー」などは製造所は関係ないお土産だと思うのですが、特産品のお土産の場合は購入するか悩むかもしれません。

新しい食品表示制度は消費者にとっては分かりやすい表示になりますが、事業者にとっては不都合が生じるかもしれません。もしかすると売り上げに影響したり、取引関係に影響したりするかもしれません。実際は新しい表示になってから消費者がどう反応するかにかかってくると思います。もしかすると、消費者はそんなに気にしないかもしれません。マスコミの反応も気になります。

食品関係の事業者は消費者の反応を静観するだけでなく、地元のお土産品であることをアピールできるような表示を新たに考えることも新しい戦略かなと思ったりします。例えば、「この商品は〇〇でとれた原材料を使用しています」など。
それよりも、新しい表示制度を知らないままだと、包材の廃棄や設備更新などの経済的な負担につながるかもしれませんし、製品回収になったら信頼も損なうので早めの対応をしてほしいですね。
また、仕入れて販売するだけの物販事業者の場合も新しい表示制度を知っておくことは、違反食品を販売しなくても済むわけですし、消費者からの問い合わせにも対応できることにもなります。

食品関係の事業者の読者もそれ以外の読者も、食品表示ラベルに注目していただければと思います。

【参考】研修のレポート
https://harima-coaching.or.jp/6048.html

消費者法務コンサルタント 赤松 靖生
(一般社団法人はりまコーチング協会 代表理事)
651-0086 神戸市中央区磯上通6-1-17 ウェンブレービル6F
電話・FAX 078-201-4137
E-mail:contact@harima-coaching.or.jp
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