【消費者法務通信】地元の神戸で和牛とブランド豚の誤表示が報道(2019年8月28日号)

消費者法務コンサルタントの赤松です。

先日、地元の神戸で有名な焼肉チェーン店で「和牛」として提供していた牛肉が「和牛」ではなく「交雑牛」であるということが分かり、焼肉店は謝罪するとともに返金する旨公表しました。食肉卸会社が誤表示した肉を納品していたとのことです。また、この食肉卸会社は一般にも店頭販売していて、同様の誤表示があったとのことです。さらに、ブランド豚も他の豚肉を混入していた疑いがあります。

さきほどから「誤表示」と書いていますが、「偽装」とも報道されており、真偽のほどは不明ですが、有名レストランのメニュー誤表示が社会問題になったときに、「誤表示」であったとしても、消費者にとっては「偽装表示」になるといわれていました。

さて、この問題にはいくつかの表示に関わる法律が関係しています。メルマガ読者であれば何回も登場してきたので分かると思います。公式な処分内容が出ていないので、現段階では「違反疑い」ということになります。

【景品表示法(優良誤認表示)】交雑牛は和牛よりもランクが下がるので優良のもと誤認させた疑いです。また、ブランド豚についても一般の豚よりは高級ですね。

【不正競争防止法】消費者への販売であれば景品表示法ですが、事業者間の取引であれば不正競争防止法になります。

【牛トレーサビリティ法】納品書の個体識別番号が納品した牛肉と違うということです。

【食品表示法】食品表示基準では、和牛やブランド豚などの 「特色のある原材料」 は100%の使用割合でない場合はその割合を表示する必要があります。

これらの違反については措置命令などの行政処分を受けた場合は公表されますが、行政指導の場合は公表されないことが多いです。多くの省庁が関係していることもあり、現在調査中でしょうから、行方を見守っているところです。

ちなみに、焼肉店での返金にはレシートが必要となっていますが、2016年から2019年のものなので、さすがに昔のレシートはないでしょう。返金問題についてはいつも話題になりますね。

【さて、この問題で、食肉卸会社の責任は当然ありますが、焼肉店の責任はどうでしょうか】というのが今回のメルマガのポイントとなります。

報道では納品書が写真入りで紹介されていますが、「和牛」と書かれている納品書の「個体識別番号」を調べたら「交雑牛」だったとのことです。個体識別番号は誰でも検索することができるので、納品書ごとに個体識別番号を検索して確認することができます。したがって、早い段階で間違いが判明していた可能性もあります。

この個体識別番号の確認こそ、景品表示法で義務付けられた「表示の管理体制の構築」の重要なポイントになるのです。7つの表示の管理上の措置の「③表示等に関する情報の確認」であり、表示と商品が同じかどうか確認することが第一歩になるのです。

もし、みなさまのお店で国産牛肉を取り扱っているのなら、個体識別番号を確認して、その確認書類を保管する体制ができているかどうか見直してみてください。また、食品関係事業者でない場合は、消費者の立場として、購入した国産牛肉の個体識別番号を検索してみると、なかなか興味深いと思います。

★飲食店や食品販売店での食品表示(景品表示法・食品表示法)の研修を承っています。研修レポートを公開しているので参考にしてください。

消費者法務コンサルタント 赤松 靖生
(一般社団法人はりまコーチング協会 代表理事)
651-0086 神戸市中央区磯上通6-1-17 ウェンブレービル6階
電話・FAX 078-201-4137
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