CS担当者なら知っておきたい消費者との契約や取引についての法律 ~知ってますか?チェック!「民法(その2)」(CSビアバッシュ大阪 Vol.23 ライトニングトーク )レポート(2019/8/20)

CSBBO Vol.23 ~関西でCSの横つながり始めてみませんか?~

エックスサーバー株式会社さくらインターネット株式会社の・アールスリーインスティテュートの 共催で「CSビアバッシュ大阪」というCS担当者の交流会が毎月開催されています。ビアバッシュということでお酒を飲みながら緩く交流するというイベントです。

盆明け早々の開催か、参加者が少なかったです。今回、5分間のLT枠が2枠用意されていましたが、1人の枠が埋まっていなかったので、いつものようにLT枠に申し込みました。
(イベント募集ページ) https://csbbo.connpass.com/event/141408/

主催者のレポートはこちらです(さくらのナレッジ)・・・公開されたらリンクを掲載します。

CSに興味のある人なら、誰でも参加できます。参加費は1000円です。LT登壇すれば無料になります。

CS Beer Bash OSAKA Vol.23【LT】CS担当者なら知っておきたい消費者との契約や取引についての法律 ~知ってますか?チェック!「民法(その2)」の概要

今回はスライド1枚だけの追加なのでスライドシェアにはあげていません。

前回の続きになっており、実質的にはスライド1枚だけの追加です。そたがって、前回のレポートを読んでいただくと分かりやすいですし、スライドも前回のレポートで公開していますので参照してください。

CS担当者なら知っておきたい消費者との契約や取引についての法律 ~知ってますか?チェック!「民法(その1)」(CSビアバッシュ大阪 Vol.22 ライトニングトーク )2019年8月20日

今回取り上げるキーワードは「4.錯誤無効」

  1. 信義誠実の原則(第1条)
  2. 未成年者契約の取消し(第5条)
  3. 瑕疵担保責任(第570条)
  4. 錯誤無効(第95条)
  5. 到達主義と発信主義(第97条・第526条)

1~3は前回やりましたので、今回は4のみの解説になります。

条文の引用は飛ばし読みしてもOKです。

4.錯誤無効(第95条)

民法
(錯誤)
第九十五条 意思表示は、法律行為の要素に錯誤があったときは、無効とする。ただし、表意者に重大な過失があったときは、表意者は、自らその無効を主張することができない。

錯誤無効です。難しい法律用語ですが、そのままの解釈で、錯誤=思い違いや勘違いがあっや場合は、無効になるというものです。

もう少し細かく言うと、契約を決めるに当たって重要な要素(価格や性能)に錯誤があると、その契約は無効になるというものです。条文では「要素の錯誤」という法律用語になっていますが、より突っ込んだ解説は難しくなるので省略します。

この条文の後半の但し書きで、重大な過失があった場合には無効とはならないとなっています。これは、たとえば、価格表示の文字が小さくて「0」を1桁間違えて購入したときは錯誤無効を主張できますが、店員に価格を聞いて確かめて購入した場合に、勘違いがあったというのは重大な過失にあたるので無効にはならないということです。

実際に、無効を主張できるかどうかは、大雑把な民法なので、個別の検討が必要になります。

実は「無効」というのは誰からでも無効を主張できるのですが、今回の場合は本人の意志により契約を続けるという選択もあるのです。すると、無効ではなく「取消し」というのが正確な表現です。ということで、2020年4月の民法改正時には、「錯誤無効」から「錯誤取消し」に変更されます。

電子消費者契約法(電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律)

電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律(電子消費者契約に関する民法の特例)
第三条 民法第九十五条第三項の規定は、消費者が行う電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示について、その意思表示が同条第一項第一号に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであり、かつ、次のいずれかに該当するときは、適用しない。ただし、当該電子消費者契約の相手方である事業者(その委託を受けた者を含む。以下同じ。)が、当該申込み又はその承諾の意思表示に際して、電磁的方法によりその映像面を介して、その消費者の申込み若しくはその承諾の意思表示を行う意思の有無について確認を求める措置を講じた場合又はその消費者から当該事業者に対して当該措置を講ずる必要がない旨の意思の表明があった場合は、この限りでない。
一 消費者がその使用する電子計算機を用いて送信した時に当該事業者との間で電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示を行う意思がなかったとき。
二 消費者がその使用する電子計算機を用いて送信した時に当該電子消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示と異なる内容の意思表示を行う意思があったとき。

電子消費者契約法では、民法95条の但し書きの重大な過失について、具体例をあげており、事業者が、この措置を取っていれば、錯誤無効を主張できず、重大な過失があったとするということです。

その措置というのが、『承諾の意思表示を行う意思の有無について確認を求める措置を講じた場合』となっており、いわゆる、確認画面のことです。ネット通販でおなじみの最終確認画面で、「この契約内容でよければ購入するボタンを押してください」というのですね。さすがに、ここまでの措置をしていたら錯誤無効を主張することができないというわけです。

個人経営者が自分で作ったホームページで商品やサービスを販売している場合、確認画面がない申し込みフォームを使っていることが少なくありません。その場合は錯誤無効を主張される可能性があるということですね。というよりも、そもそも契約内容を確認修正できる措置をしていない場合は特定商取引法の違反行為になります。

ワンクリック請求で、「動画を見る」ボタンをクリックしたら、「契約ありがとうございました」として請求画面が出るのは、この錯誤無効であり、電子消費者契約法の確認画面がないので、有効に契約は成立していないことになります。それを主張しても業者に丸め込まれるので、無視するのが正解ですね。消費者センターでも、そうアドバイスしています。

復習

2020年4月1日 民法(債権法)の大改正

錯誤無効でも説明しましたが、民法の契約に関する部分=債権法が大改正されます。前回解説した瑕疵担保責任もそうですが、WEB制作事業者・IT事業者にも大きな影響があると思われます。

ネット上では、多くの記事が出ていますが、まだまだ知られていないことが多いので、改正されたときに、何も対応していないと大変なことになりますし、不利益な契約を結んだり、余計な賠償による損失も出たりするかもしれません。

まとめ

民法は弁護士案件メインなので私には手を出しにくいのですが、このような機会を通じて、できるだけ勉強していこうと思います。

CS担当者にとって契約や取引に関する法律の知識と実務は重要なスキルですので、ぜひ知っておきたいですね。

過去のCSビアバッシュ大阪の登壇レポート

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