大阪の谷町にあるKatanaオフィスで「小規模事業者のための消費者法入門セミナー」を開催しました。
10/3のJimdoFamily関西の縁で開催することになりました。
Katanaオフィスは、大阪や東京など6箇所にあるレンタルオフィスです。
谷町は2月にオープンしたところです。大阪府庁のすぐそばで交通便利なロケーションです。
毎月第3木曜日の19時からセミナーを定期開催しており、12月分として講師をさせていただきました。
Katanaオフィスの会員やブログなど広く周知していただいたのですが、そちらからの申し込みは残念ながら1人でした。さすがに入り口セミナーとして人気のないテーマです。
私の関係者からは4人の参加者で合計5人となりました。寂しいですが、距離が近いので濃厚な時間になりました。ちなみに参加費は500円で超格安で、お得感満載です。
セミナーの内容は先週開催したJimdoCafe奈良が120分だったので、90分でどこまでできるかというところです。今回も通信販売の3原則について、しっかり理解していただくことを目標にしました。
セミナーの内容について簡単に報告します。
はじめに
最初に消費者法はという話から、小規模事業者が法律違反状態になっている状態を、車の法規とスピード違反を事業者と消費者法にたとえてアニメの表現にして説明しました。
特定商取引法とは
トラブルの多い取引として規制がかかる7つの取引類型を説明し、その中に通信販売があることが何を意味するのかを説明しました。
通信販売の3原則
必ず覚えて帰ってほしい3つのルールについて、徹底的に解説しました。
①通信販売の定義
通信販売の定義では、商品だけでなく役務(サービス)も対象になるという基本から突っ込んで、映画チケットなどの指定権利も対象になることや、適用除外になる対象について具体的に説明しました。
適用除外は事業者との契約が対象になることや、行政と消費者の契約、自社社員との契約、など。
また、弁護士法や電気通信事業法などの個別の法律で消費者保護規定があれば特定商取引法の対象外になることなど。
特に、BtoBとBtoCが混在しているサービスについては注意が必要であること、たとええば、セミナーでも事業者対象だったら対象外になるが、起業を目指している個人が参加していれば事業者にはならずに法律の規制対象になることを説明しました。
②クーリングオフ
クーリングオフはどういうものか、なぜ通信販売だけ適用除外なのか。
みなさん、このクーリングオフについて興味を持っていただけたので、通信販売で「クーリングオフ」の申し出があった場合に、どのように対応すればいいのか、また、このことは、クレーマーのリスク管理にもつながることをを説明しました。
③名前、住所、電話番号の記載
個人事業主は名前を載せたがらず、住所も途中までの人が多いので、じっくり時間をかけて、説明しました。
チラシ広告をする場合にスペースの関係ですべて表示できないときはどうするのかという質問がありましたが、数枚あとのスライドにある「省略表示」について説明しました。
個人と法人との違い。表示を省略できる要件。具体的な表記の方法など。
ここで、実際のホームページを見ながら、きちんとできているサイト、少し問題のあるサイトを紹介し、さらに、今回の参加者のホームページを具体的に見ながら問題点を考えてみました。
そのほかの表示事項
価格について、送料やキャンセル料の表記の方法、解約の表示方法、事業者の属性情報や特定商取引法の表示をどのように書き込んだらいいのか、無理な場合はどのようにリンクを張ったらよいのかについて解説しました。
返品特約、申し込み確認画面、改正景品表示法
時間もなくなったので、返品特約と申し込み確認画面についてはざくっと説明し、不当表示については、先日の景品表示法の改正部分について簡単に説明しました。
個別相談
夜の時間帯だったので個別相談を希望されていましたが、別の日にセッティングすることになりました。
また、WEBデザイナーでクライアントさんを抱えておられる場合は、クライアントさんへの個別解説と相談について可能であることを紹介しました。
感想
法律の話をすると、実はもっともっと基本的なことから、たとえば特定商取引法の7類型の具体的な説明をするところから必要があると感じましたが、それは、まさしく「消費者教育」になります。クーリングオフの原則をきっちり知っておくことは重要だと感じました。ニーズがあれば、いつでも開催してもいいんですけどね。
事業者の属性表記はとても重要です。ここが個人事業主の一番のネックです。正攻法でいくやり方や省略表示を使ってぎりぎりセーフでやる方法など、選択肢はいくつかあります。そのために、法律を熟知している必要があるので、いつでも相談してください。
今回のKatanaオフィスも住所が使えるレンタルオフィスですので、終わってから熱心に施設見学をされてました。
やっぱり、個別相談必要ですね。できたら、長いセミナーを聞かれた後のほうが入りやすいです。
それでも、利用規約やプライバシーポリシー、不当表示や未成年者契約の取り消しなど、知っていかなければならない法務知識はカバーできていないので、学ぶことがたくさんあります。
Katanaオフィスも定期的にセミナーを開催してもいいよ、といってくれているのですが、参加者が集まるならやりたいのですが、今後の課題です。
※友人知人で10~20人集まれば、セミナーに伺います。ご相談ください(2時間で1人3000円を目安に)
投稿者プロフィール
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◆神戸大学農学部畜産学科(昭和61年4月入学)・神戸大学大学院農学研究科(平成4年3月修了)
◆神戸市役所(平成4年4月入庁、平成26年3月退職)
「平成4~13年 保健所等での衛生監視業務(食品衛生・環境衛生・感染症対策)」
「平成14~24年 消費生活センター 技術職員(商品テスト・相談対応支援・事業者指導)」
◆一般社団法人はりまコーチング協会(平成26年4月設立、代表理事就任)
◆食品分野のダブルの専門家としてサポートします
元保健所食品衛生監視員として「食品表示法」をはじめとした食品衛生
元消費生活センター職員として「景品表示法」をはじめとした消費者法務
◆食品関連企業・商工会・給食施設等で研修実績あり(口コミ紹介が多い)
◆WEB情報発信の専門家(ITコーディネーター)
ワードプレスによるホームページ制作支援・WEB情報発信支援
WEB情報発信セミナーなどWEB関係は趣味から発展した専門分野
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